診療案内

[ 泌尿器科 ]

男性女性共通

泌尿器科は、尿を作り体の外に排出するための尿路と、男性の生殖器系の臓器を専門的に扱う科です。具体的には、腎臓、尿管、膀胱、尿道、前立腺、精巣、陰茎などの臓器が対象となります。 頻尿(尿の回数が多いこと)や尿漏れなどのトイレのトラブルは、それ自体は命に直結するものではありませんが、QOL(生活の質)を損ねてしまう原因となります。 また、時にはがんのような怖い病気が隠れている事もあります。 こういったお悩みを相談しづらいと思われる方もいらっしゃると思いますが、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。

泌尿器科(男性女性共通)でよくみられる症状には以下のようなものがあります。
主な疾患

過活動膀胱

過活動膀胱(OAB)は、膀胱が異常に敏感になり、頻尿や強い尿意、夜間の排尿(夜間頻尿)などの症状が現れる病気です。日常生活に支障をきたすことがあり、早期の診断と適切な治療が重要です。

(原因と病態)
過活動膀胱の主な原因は膀胱の筋肉(膀胱平滑筋)が異常に活動することにあります。この筋肉が過剰に収縮することで、排尿を我慢できなくなり、強い尿意を感じることがあります。原因としては、加齢や神経系の障害、前立腺肥大、ストレスなどが挙げられます。また、特定の薬剤の副作用や生活習慣も影響を与えることがあります。

(検査)
過活動膀胱の診断には、患者さんの症状や病歴を元にした問診が重要です。さらに、尿検査や血液検査を行って、感染症や他の病気がないかを確認します。場合によっては、膀胱の機能を調べるために尿流量測定や膀胱内圧の測定などの専門的な検査が行われることもあります。

(治療)
過活動膀胱の治療方法には、生活習慣の改善、薬物療法、リハビリテーション、場合によっては手術が含まれます。

  • 生活習慣の改善
  • 水分摂取の調整やカフェイン摂取の制限、膀胱訓練(排尿を一定の間隔で行う)などが効果的です。

  • リハビリテーション
  • 骨盤底筋を鍛えることで、膀胱をコントロールしやすくする治療が行われることもあります。

  • 薬物療法
  • 膀胱の過剰な収縮を抑える薬(抗コリン薬やβ3アドレナリン受容体作動薬)を使用します。

  • 手術
  • 薬やリハビリ効果がない場合、膀胱の過活動を抑える手術を選択することがあります。

神経因性膀胱

神経因性膀胱は、膀胱の機能が神経系の障害により正常に働かなくなる病気です。正常な排尿は、膀胱と脳、脊髄の間で神経信号がうまくやりとりされることで実現していますが、神経因性膀胱ではこの信号伝達に障害が生じ、排尿に関する問題が発生します。症状としては、排尿困難、頻尿、尿失禁、尿意切迫感などが見られます。

(原因と病態)
神経因性膀胱の主な原因は、神経系の障害にあります。加齢や、脊髄や脳に直接的な損傷を与える病気や怪我、例えば脊髄損傷、多発性硬化症、パーキンソン病、糖尿病による神経障害などが原因となることがあります。これらの病気では、膀胱を制御する神経が影響を受け、膀胱が過剰に収縮したり、逆に収縮しなくなったりすることがあります。神経因性膀胱は、膀胱が適切に機能しなくなるため、排尿の問題が慢性化することがあります。

(検査)
神経因性膀胱の診断は、患者さんの病歴や症状を詳しく聞いた上で、尿検査や血液検査を行って他の疾患を除外します。また、膀胱の状態を確認するために、超音波検査や尿流量測定、膀胱内圧測定、神経学的評価が行われることもあります。

(治療)
神経因性膀胱の治療は、根本的な神経障害の治療とともに、膀胱の機能を改善することを目指します。治療方法は個別に対応が必要であり、以下のような方法が選ばれます。

  • 薬物療法
  • 膀胱の収縮を調整する薬や、膀胱が適切に排尿できるようにする薬(例えば抗コリン薬やβ3アドレナリン受容体作動薬)を使用します。

  • 膀胱訓練
  • 膀胱の容量を管理し、排尿のタイミングを調整する訓練が行われることがあります。

  • 自己導尿
  • 薬物療法を行っても、排尿することが難しい場合、自己導尿(カテーテルと呼ばれる細長い管を、尿道から挿入して、膀胱内のたまった尿を排出させること)を学び、実施することがあります。

膀胱炎

膀胱炎は、膀胱の内壁に炎症が起こる疾患で、主に細菌感染が原因となります。膀胱炎は女性に多く見られますが、男性や子どもにも発症することがあります。膀胱炎の症状は、排尿時の痛みや頻尿、尿意切迫感、発熱などが一般的です。軽度の場合は自然に治癒することもありますが、放置すると症状が悪化したり、腎臓に感染が広がることもあるため、早期の治療が重要です。

(原因と病態)
膀胱炎の多くは、尿道から膀胱に細菌が侵入して発症します。最も一般的な原因菌は、大腸菌(Escherichia coli)です。女性は尿道が短く、肛門に近いため、細菌が膀胱に侵入しやすく、膀胱炎を引き起こしやすいとされています。また、尿の流れが悪い場合(例えば尿路結石や前立腺肥大がある場合)、膀胱炎が発生しやすくなります。その他、糖尿病や免疫力の低下、妊娠中のホルモンの影響、性交渉後などもリスク因子とされています。膀胱に感染した細菌が増殖することで、膀胱の内壁が炎症を起こし、排尿時の痛みや不快感を引き起こします。また、感染が進行すると、膀胱の壁に傷がつき、さらに症状が悪化することもあります。

(検査)
膀胱炎が疑われる場合、まず尿検査を行い、尿中に細菌が存在するか、または白血球が増加しているかを確認します。尿培養検査により、感染を引き起こしている細菌の種類を特定することができます。また、治りが悪い場合や、再発を繰り返す場合、超音波検査やCTスキャンなどを使って膀胱や尿路に異常がないかを確認することがあります。

(治療)
膀胱炎の治療は、主に抗生物質を使用して感染を抑えることが基本です。抗生物質は細菌の種類に合わせて選ばれ、通常、数日間の服用で症状は改善します。しかし、再発や重症化が予想される場合には、長期的な治療が必要となることもあります。

  • 薬物療法
  • 抗生物質(例えば、セフェム系やフルオロキノロン系の薬)が使用され、通常は5~7日間の服用が一般的です。

  • 鎮痛薬
  • 排尿時の痛みを軽減するために、鎮痛薬や抗炎症薬が処方されることがあります。

  • 生活習慣の改善
  • 水分摂取を増やし、尿を頻繁に排出することで、膀胱内の細菌を排出しやすくします。また、トイレを我慢しないよう心がけ、尿道の清潔を保つことが予防に繋がります。

膀胱炎が繰り返し起こる場合は、予防的に抗生物質を使用することもあります。また、症状が改善しない場合や合併症がある場合は、再評価と追加の治療が必要です。

(予防)
膀胱炎を予防するためには、以下の点に注意することが有効です。

  • 十分な水分摂取
  • 水を多く飲むことで、尿を頻繁に排出し、細菌を膀胱から洗い流すことができます。

  • トイレを我慢しない
  • 排尿を我慢すると、膀胱内に細菌が長時間とどまることになり、感染のリスクが高まります。

  • 尿道の清潔を保つ
  • 特に性交渉後は、尿道周辺を清潔に保つことが重要です。

  • 膀胱を温める
  • 寒さや冷えによって膀胱が刺激されることがあるため、冷え対策をすることが役立ちます。膀胱炎は早期の対応が重要です。症状が現れた場合、できるだけ早く医師に相談し、適切な治療を受けることをお勧めします。

性感染症

性感染症(Sexually Transmitted Diseases, STD)は、主に性交渉を通じて感染する病気の総称です。これらの感染症は、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などさまざまな病原体によって引き起こされ、症状が軽度であったり無症状であることも多いため、気づかないうちに広がることがあります。性感染症は、早期に発見して治療を受けることが非常に重要です。放置すると、不妊症や慢性疾患、他の健康問題を引き起こすことがあります。

(原因と病態)
性感染症の原因となる主な病原体は、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫です。代表的な性感染症には以下のようなものがあります。

  • 細菌性感染症
  • クラミジア感染症、淋病、梅毒などが含まれます。これらは細菌が原因で、適切な抗生物質で治療が可能です。

  • ウイルス性感染症
  • ヘルペス、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、HPV(ヒトパピローマウイルス)、肝炎(B型、C型)などが含まれます。ウイルス性の性感染症は、治療が難しい場合や、症状が長引くことが多いです。

  • 真菌性感染症
  • カンジダ感染症(膣カンジダ症など)が代表的です。これは真菌によって引き起こされ、抗真菌薬で治療できます。

  • 寄生虫性感染症
  • トリコモナス感染症などが含まれます。これらは寄生虫による感染で、抗寄生虫薬で治療します。 性感染症は、感染した人の体液(血液、精液、膣分泌液、唾液など)が直接接触することによって広がります。特に無防備な性交渉が感染のリスクを高めます。

(検査)
性感染症は症状が現れにくいことが多いため、定期的な検査が推奨されます。特に複数のパートナーがいる場合や、症状がある場合には早期の検査が重要です。検査方法には、尿検査、血液検査、膣や尿道からの分泌物の採取、そして時には直腸や喉のスワブ検査が含まれます。感染症の種類によっては、複数の検査を組み合わせて診断が行われます。

(治療)
性感染症の治療方法は、感染症の種類によって異なります。

  • 細菌性感染症
  • 抗生物質によって治療が可能です。例えば、クラミジアや淋病は、特定の抗生物質で治療します。

  • ウイルス性感染症
  • ヘルペスやHIVは完全には治すことができませんが、抗ウイルス薬を使用することで症状の管理やウイルスの拡散を抑えることができます。特にHIVは、抗レトロウイルス薬(ART)を使うことで、ウイルスの活動を抑えることが可能です。

  • 真菌性感染症
  • カンジダ症などは、抗真菌薬を使用して治療します。局所薬や内服薬が処方されることがあります。

  • 寄生虫性感染症
  • トリコモナス感染症などは、抗寄生虫薬を使用して治療します。 感染した場合、パートナーの方にも検査と治療を受けていただくことが重要です。


    性感染症の予防にはいくつかの方法があります
  • コンドームの使用
  • 性交渉時にコンドームを使用することで、性感染症のリスクを大幅に減らすことができます。

  • 定期的な検査
  • 定期的に性感染症の検査を受けることで、感染を早期に発見し、治療が可能になります。

  • 一貫したパートナーとの性交渉
  • 性的パートナーが一貫している場合、性感染症のリスクは低くなりますが、定期的な検査は依然として重要です。

  • 予防接種
  • HPV(ヒトパピローマウイルス)や肝炎B型など、予防接種を受けることでリスクを減らせる性感染症もあります。 性感染症は、早期発見と治療によって多くの合併症を予防できる病気です。症状が出ていない場合でも、定期的に検査を受けることをお勧めします。性交渉を行う際は、予防策を講じることが大切です。

腎盂腎炎

腎盂腎炎は、腎臓の腎盂(腎臓の中心部分で尿の通り道)と腎実質に炎症が起こる疾患で、膀胱で増えた細菌が、腎臓まで侵入することでおきます。膀胱炎だけでは熱が出ることはあまりありませんが、腎盂腎炎となると、高熱、腰痛、吐き気などの症状が伴います。早期に適切な治療を行わないと、腎機能の低下や、敗血症など命に係わるような状態となることもあります。

(原因と病態)
腎盂腎炎の原因は、主に尿路感染症からの細菌の上行感染です。細菌は、尿道から膀胱を経て、尿管を上昇し腎臓に到達します。腎盂腎炎の主な原因菌は、大腸菌(Escherichia coli)ですが、他にもクレブシエラ菌、腸球菌、プロテウス菌などが関与することもあります。

腎盂腎炎は、以下のようなリスク因子によって発症しやすくなります。

  • 女性
  • 女性は尿道が短いため、細菌が膀胱に感染しやすく、腎盂腎炎を引き起こしやすいです。

  • 尿路結石や尿路異常
  • 尿路に異常があると、尿の流れが滞り、細菌が腎臓に到達しやすくなります。

  • 糖尿病
  • 血糖値が高い状態が続くと免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。

  • 妊娠
  • 妊娠中はホルモンの影響で尿路の通過が遅れ、細菌が腎臓に感染しやすくなります。

  • 免疫力の低下
  • HIVや免疫抑制剤の使用などによって免疫力が低下すると、腎盂腎炎のリスクが増加します。

(検査)
腎盂腎炎が疑われる場合、以下の検査が行われることがあります。

  • 尿検査
  • 尿中に白血球や細菌が存在しているかを確認します。尿培養検査によって、原因となる細菌の種類を特定することもあります。

  • 血液検査
  • 感染症が進行している場合、血液中に炎症マーカー(C反応性蛋白質(CRP)、白血球数など)が増加します。また、重症化すると腎機能を示すクレアチニンや尿素窒素(BUN)の上昇がみられます。

  • 画像検査
  • 腎臓の状態を確認するために、超音波検査やCTスキャンが行われることがあります。腎臓に膿がたまっている場合(膿瘍)や、尿路に異常がある場合など、画像検査が有用です。

(治療)
腎盂腎炎の治療は、細菌感染に対して抗生物質を使用することが基本です。早期に治療を開始することで、症状の改善が早く、合併症を予防することができます。

  • 抗生物質
  • 抗生物質は、尿培養の結果に基づいて選ばれます。通常、最初は広域抗生物質(セフェム系やフルオロキノロン系の薬)が使われ、細菌の種類が特定されると、より適切な薬に変更されます。軽症の場合は経口薬で治療できますが、重症の場合は点滴での投与が必要となります。

  • 解熱・鎮痛薬
  • 腎盂腎炎に伴う痛みや発熱を和らげるために、解熱・鎮痛薬(例えばアセトアミノフェンやロキソプロフェン)が使われることがあります。

  • 入院治療
  • 重症例や高齢者、免疫力が低下している患者さんの場合、入院して点滴で抗生物質を投与することがあります。また、膿瘍が形成されている場合は、膿を排出するためにドレナージが行われることもあります。

(予防)
腎盂腎炎を予防するためには、以下のような対策が効果的です。

  • 十分な水分摂取
  • 水を多く飲むことで尿を頻繁に排出し、尿路を清潔に保つことができます。これにより細菌が尿路に残らないようにします。

  • 排尿後の清潔を保つ
  • 特に女性の場合、排尿後に前から後ろに拭くことで尿道に細菌が侵入するリスクを減らします。

  • 尿意を我慢しない
  • 排尿を我慢すると、膀胱内で細菌が増殖し、感染を引き起こしやすくなります。

  • 適切な抗生物質の使用
  • 繰り返し腎盂腎炎を発症する場合は、抗生物質の予防的使用が行われることがあります。特に尿路異常がある場合や妊娠中の場合は、医師の指導のもとで予防的治療が行われることがあります。



腎盂腎炎は早期に適切な治療を行えば、通常は良好に回復しますが、放置すると腎機能に重大な影響を与える可能性があります。発熱や腰痛、頻尿、血尿などの症状が見られた場合は、早期に医師に相談することが重要です。

尿路結石症

尿路結石は、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に結晶が集まり固まることで結石を形成する病気です。結石は大小さまざまで、腎臓にできることが多いですが、尿管や膀胱にも発生することがあります。結石が尿路を塞ぐと、激しい痛みや尿の流れの障害を引き起こすことがあります。

(原因と病態)
尿路結石の主な原因は、尿中の成分が過剰に濃縮されて結晶化し、それが徐々に結石として固まることです。結石の種類はさまざまで、主に以下のようなものがあります。

  • カルシウム結石
  • 最も一般的なタイプで、カルシウムとシュウ酸(またはリン酸)が結びついて結石を形成します。

  • リン酸マグネシウムアンモニウム結石(感染結石)
  • 尿路感染症や尿のうっ滞が原因で、細菌が尿中のアンモニアを増加させることで形成される結石です。女性に多く見られます。

  • 尿酸結石
  • 尿が酸性に傾いたときに尿酸が結晶化して形成されます。痛風や高尿酸血症の人に多く見られます。

  • シスチン結石
  • 遺伝性の代謝障害によってシスチンというアミノ酸が尿中に過剰に排泄され、結石ができるものです。

尿路結石は、以下のような要因によって発生しやすくなります
  • 脱水
  • 尿量が少なくなると、尿中の成分が濃縮され、結石ができやすくなります。

  • 食事
  • シュウ酸、プリン体、塩分、動物性たんぱく質の過剰摂取が結石のリスクを高めることがあります。

  • 感染症
  • 尿路感染症が頻繁に起こると、結石のリスクが増加します。

  • 遺伝的要因
  • 家族に尿路結石がある場合、発症リスクが高くなります。

(検査)
尿路結石の診断には、いくつかの検査方法があります。患者さんの症状や病歴を基に、以下の検査が行われることが一般的です。

  • 尿検査
  • 尿中に血尿や結晶が見つかることがあります。

  • 超音波検査
  • 腎臓や尿管を詳しく調べ、結石の位置や大きさを確認します。

  • X線検査
  • 一部の結石(カルシウム結石など)はX線で見つけることができますが、すべての結石が映るわけではありません。

  • CTスキャン
  • 非常に効果的な検査方法で、結石の位置、サイズ、形状を詳細に把握することができます。

(治療)
尿路結石の治療は、結石の大きさや位置、症状の程度によって異なります。小さな結石は、生活習慣の改善や薬物療法で自然にでることがありますが、大きな結石や症状がひどい場合には手術が必要になることがあります。

  • 水分摂取
  • 十分な水分を摂ることが、結石を排出するために非常に重要です。1日に2~3リットルの水分を摂ることが推奨されます。

  • 薬物療法
  • 痛みを和らげるために鎮痛剤や、結石を排出しやすくする薬(α-ブロッカー)が使用します。また一部の結石は尿をアルカリ化することで溶解することがあります。

  • 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
  • 体外から衝撃波を当てて結石を細かく砕く方法です。日帰りや1泊2日で行われることが多いです。結石が比較的小さい場合には選択されることがあります。

  • 内視鏡的治療
  • 結石が大きく、体外衝撃波では対処できない場合、尿道や背中から内視鏡を入れて結石を取り除く手術が行われることがあります。原則全身麻酔での手術となります。結石の大きさや手術の方法によって変わりますが、数日から2週間程度の入院が必要となります。

(予防)
尿路結石を予防するためには、以下のような生活習慣の改善が重要です。

  • 十分な水分摂取
  • 水分を十分に摂ることで、尿を薄めて結石ができにくくなります。

  • 食事の改善
  • カルシウムやシュウ酸を適度に摂取し、動物性たんぱく質や塩分の摂り過ぎを避けることが推奨されます。また、尿酸値を下げるためにプリン体を控えめにすることも有効です。

  • 定期的な運動
  • 適度な運動をすることで、カルシウム代謝が正常になり、結石のリスクを減らすことができます。

  • 尿の酸性・アルカリ性の管理
  • 結石の種類によっては、尿のpHを調整する食事療法が必要となることがあります(例:尿酸結石の場合、尿をアルカリ性に保つ)。



尿路結石は一度発症すると再発することが多いため、生活習慣を見直し、予防策を講じることが重要です。また結石が大きくなればなるほど治療も大変になるため、定期的な再発のチェックが重要です。

泌尿器科がん

泌尿器科癌は、尿路や生殖器に関連する臓器に発生する癌で、主に腎臓、膀胱、前立腺、精巣などに発生します。これらの癌は、男性に多く見られることが多いですが、女性にも発症することがあります。泌尿器科癌は初期の段階では症状がほとんど現れないことがあり、定期的な検診や早期発見が治療の成否を大きく左右します。

(主な泌尿器科癌の種類)
1. 腎臓癌(腎細胞癌)
腎臓に発生する癌で、最も一般的なのは腎細胞癌です。腎臓の組織に異常な細胞が増殖し、腫瘍を形成します。初期には症状が現れにくいですが、進行すると血尿や腰痛、体重減少、食欲不振などの症状が現れることがあります。

2. 膀胱癌
膀胱の内壁にできる癌で、尿に血が混じる(血尿)ことが最も一般的な症状です。特に喫煙が大きなリスク因子とされています。膀胱癌は尿路上皮癌が多く、早期に発見されれば治療が可能ですが、再発率が高いことが特徴です。

3. 前立腺癌
前立腺に発生する癌で、男性に最も多い癌です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると排尿困難、骨痛、血尿や精液に血が混じることがあります。特に高齢者に多く見られます。基本的には進行が遅い癌ですが、適切な治療介入と経過観察が必要となります。

4. 精巣癌
精巣に発生する癌で、特に若年層の男性に多い病気です。精巣にしこりや腫れを感じることが主な症状ですが、進行する前に治療すれば高い治癒率が期待できます。遺伝的な要因や未成年の精巣下降不全がリスク因子とされています。

(原因とリスク因子)
泌尿器科癌の原因はさまざまですが、以下のリスク因子が知られています。

  • 喫煙
  • 膀胱癌や腎臓癌のリスクを大きく高めます。

  • 年齢
  • 特に前立腺癌や膀胱癌は高齢者に多く発症します。

  • 遺伝的要因
  • 精巣癌や一部の腎臓癌、膀胱癌は遺伝的要因が関連していることがあります。

  • 慢性的な尿路感染症や膀胱炎
  • 膀胱癌の発症リスクを高める要因となります。

  • 化学物質への曝露
  • 一部の職業(化学工場など)では、化学物質への曝露が膀胱癌のリスクを増加させることがあります。

  • 食事
  • 高脂肪食や肉類の過剰摂取は、腎臓癌や前立腺癌のリスクを増加させることがあります。

  • 肥満や糖尿病
  • 前立腺癌や腎臓癌のリスク因子とされています。

(検査)
泌尿器科癌の診断には、症状やリスク因子に基づいて、以下の検査が行われることがあります。

  • 尿検査
  • 血尿や異常な細胞が含まれている場合、癌の兆候となることがあります。

  • 血液検査
  • 前立腺癌の場合、腫瘍マーカー(PSA)の測定が行われます。

  • 画像検査
  • 超音波検査、CTスキャン、MRIなどが用いられ、腫瘍の大きさや位置を確認します。

  • 生検
  • 癌の疑いがある場合、腫瘍の一部を採取して顕微鏡で調べることで、確定診断が行われます。

(治療)
泌尿器科癌の治療方法は、癌の種類、進行度、患者さんの健康状態によって異なります。主な治療方法は以下の通りです。

  • 手術
  • 腫瘍の完全切除を目指して、腎臓や膀胱、前立腺などの一部または全摘手術が行われることがあります。

  • 放射線治療
  • 一部の癌、特に前立腺癌や膀胱癌には、放射線治療が効果的な場合があります。

  • 化学療法
  • 進行した癌に対しては化学療法が行われることがあります。

  • 免疫療法
  • 免疫システムを活性化させ、癌細胞を攻撃する新しい治療法で、進行した癌に対して行われることがあります。

  • ホルモン療法
  • 前立腺癌など、ホルモン依存性の癌に対してホルモン療法が行われることがあります。

(予防と早期発見)
泌尿器科癌を予防するためには、生活習慣の改善が大切です。

  • 喫煙を避ける
  • 膀胱癌や腎臓癌のリスクを大幅に減らすことができます。

  • 定期的な検診
  • 特に前立腺癌や膀胱癌のリスクが高い人は、定期的な検診を受けることが推奨されます。

  • 健康的な食事
  • 野菜や果物を多く摂り、動物性脂肪や塩分を控えることで、癌のリスクを減らすことができます。

  • 運動と体重管理
  • 肥満は泌尿器科癌のリスク因子となるため、定期的な運動を行い、健康的な体重を維持することが重要です。



泌尿器科癌は早期発見と治療によって予後が大きく改善することが多いため、血尿などの異常を感じた場合は早期に専門医を受診することが非常に重要です。

男性泌尿器科

男女共通の腎臓・尿路・副腎の病気に加え、前立腺、陰嚢・睾丸、陰茎などの男性生殖器の病気も泌尿器科では取り扱います。 一般的に男性は女性よりも尿道が長く、膀胱炎などの尿路感染症は起こしにくいです。 一方で加齢とともに前立腺が大きくなり、それにより尿道が圧迫され、尿がだしづらくなり、最終的に尿が出せなくなる(尿閉)などのトラブルが起きることがあります。 また、陰嚢、睾丸の病気や、勃起障害、男性更年期障害などの疾患についても対応いたします。

男性特有の泌尿器科での症状には以下のようなものがあります。
症状がある場合には、お気軽にご相談ください。

前立腺肥大症

(原因と病態)
前立腺肥大症は、加齢に伴うホルモンバランスの変化が主な原因とされています。特に、男性ホルモンであるテストステロンとその代謝産物ジヒドロテストステロン(DHT)が前立腺の細胞増殖を促進し、肥大を引き起こします。この病態は主に50歳以上の男性に見られ、加齢とともに発症リスクが高まります。前立腺が肥大すると、尿道を圧迫し、尿の流れを妨げることがあります。その結果、膀胱への負担が増加し、膀胱機能の低下を引き起こす場合があります。

(症状)
前立腺肥大症の主な症状は、下部尿路症状(LUTS:Lower Urinary Tract Symptoms)として分類されます。

  • 排尿困難
  • 尿の出が悪く、勢いが弱い。

  • 頻尿
  • 日中や夜間にトイレに行く回数が増える。

  • 残尿感
  • 排尿後も尿が残っている感じがする。

  • 尿意切迫感
  • 急にトイレに行きたくなる。

  • 尿漏れ
  • 間に合わずに漏れてしまうことがある。


これらの症状は日常生活の質を低下させることが多いです。

(検査)
前立腺肥大症の診断には、以下のような検査が行われます。

  • 問診
  • 症状の程度や生活への影響を把握します。

  • 尿検査
  • 尿路感染症やその他の異常を確認します。

  • 血液検査
  • 前立腺特異抗原(PSA)の値を測定し、前立腺がんとの鑑別を行います。

  • 超音波検査
  • 前立腺の大きさや形状を確認します。

  • 尿流測定
  • 排尿の勢いや量を測定します。

(治療)
前立腺肥大症の治療は、症状の重症度や患者さんの希望に応じて選択されます。

  • 経過観察
  • 症状が軽度であれば、定期的な観察で進行を見守る場合もあります。

  • 薬物療法
  • α1遮断薬

    尿道や膀胱の筋肉を緩め、排尿を改善します。

    5α還元酵素阻害薬

    前立腺の縮小を促進します。

  • 手術療法
  • 薬物療法での改善が乏しい場合には手術も選択肢となります。複数の方法があり、患者さんのニーズに合わせて検討します。

前立腺炎

(原因と病態)
前立腺炎は、前立腺に炎症が生じる疾患で、急性と慢性のタイプに分けられます。急性前立腺炎は主に細菌感染によるもので、尿路感染症が原因となることが多いです。一方、慢性前立腺炎は細菌性の場合と非細菌性の場合があり、原因が特定できないこともあります。慢性前立腺炎や慢性骨盤痛症候群は、ストレスや骨盤周囲の筋肉の緊張が関連していると考えられることもあります。炎症が長期間続くと、前立腺周囲や下部尿路に不快な症状を引き起こすことがあります。

(症状)
急性前立腺炎では、以下のような症状が見られることがあります。

  • 発熱や悪寒
  • 会陰部や下腹部の痛み
  • 頻尿や排尿時の痛み
  • 尿の勢いの弱さや排尿困難


慢性前立腺炎や慢性骨盤痛症候群の場合、症状はより緩やかですが持続的で、不快感や痛みが長引くことがあります。
  • 会陰部、下腹部、腰部の鈍痛
  • 排尿時の違和感や痛み
  • 性機能障害(勃起不全や射精時の痛みなど)
(検査)
前立腺炎の診断には以下の方法が用いられます。

  • 問診
  • 症状の経過や生活習慣を確認します。

  • 直腸診
  • 前立腺の状態を確認し、圧痛や腫れを調べます。

  • 尿検査
  • 細菌感染や炎症の有無を確認します。

  • 超音波検査
  • 前立腺の形状や異常を確認します。

(治療)
急性前立腺炎では、主に抗生物質による治療が行われます。重症の場合は、入院して点滴治療を行うこともあります。

慢性前立腺炎や慢性骨盤痛症候群では、次のような治療法が選択されます。
  • 抗生物質の投与(細菌性の場合)
  • 抗炎症薬や鎮痛薬の使用
  • 生活習慣の改善(長時間の座位を避ける、適度な運動を取り入れるなど)

前立腺癌

(原因と病態)
前立腺に発生する癌で、男性に最も多い癌です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると排尿困難、骨痛、血尿や精液に血が混じることがあります。特に高齢者に多く見られます。基本的には進行が遅い癌ですが、適切な治療介入と経過観察が必要となります。

(症状)
早期の前立腺がんは無症状であることが多いですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。

  • 血尿や血精液症
  • 排尿困難や尿の勢いの低下
  • 頻尿や夜間頻尿
  • 骨への転移による痛み(腰や骨盤部など)
  • 全身倦怠感や体重減少(進行例)


(検査)
前立腺がんの診断には、以下のような検査が行われます。
  • PSA検査
  • 血液中の前立腺特異抗原(PSA)値を測定し、がんの可能性を評価します。

  • 直腸診
  • 前立腺の硬さや異常を確認します。

  • MRI検査
  • 前立腺や周囲組織の状態を詳細に把握します。

  • 前立腺生検
  • 疑わしい部位から組織を採取して顕微鏡で確認します。

(治療)
前立腺がんの治療は、がんの進行度、患者様の年齢、健康状態、希望に応じて選択されます。

  • 監視療法(アクティブサーベイランス)
  • 進行が非常に緩やかな場合には、定期的な検査で経過を観察します。

  • 手術療法
  • 前立腺全摘除術が主に行われ、がんの根治を目指します。

  • 放射線治療
  • 外部からの放射線照射や、前立腺内部に放射性物質を埋め込む治療が行われます。

  • 内分泌療法(ホルモン療法)
  • 男性ホルモンの分泌や作用を抑えてがんの進行を抑制します。

  • 化学療法
  • 進行がんに対して、抗がん剤を使用して治療します。

  • 免疫療法
  • 患者自身の免疫力を利用してがんを攻撃する治療法です。

精巣上体炎

(原因と病態)
精巣上体炎(せいそうじょうたいえん)は、精巣の上にある精巣上体(せいそうじょうたい)という部位に炎症が起こる疾患です。精巣上体は精子を一時的に貯蔵し、成熟させる役割を担っている組織で、感染によって炎症が引き起こされることがあります。特に、若年成人や中年男性に多く見られます。精巣上体炎は痛みや腫れを引き起こし、早期の治療が重要です。

精巣上体炎は主に感染症が原因で発生します。感染経路は尿道や膀胱から尿路を通じて上行し、精巣上体に達することが一般的です。感染症による精巣上体炎は、以下の原因によって引き起こされることがあります。

  • 菌感染
  • 最も一般的な原因は細菌による感染です。
    特に、以下のような細菌が関与することが多いです。

    クラミジア
    性行為によって感染する性感染症(STD)の一つで、若年男性に多く見られます。
    淋菌
    クラミジアと同様に、性行為による感染が主な原因です。
    大腸菌
    尿道や膀胱から上行することによって、尿路感染が精巣上体に広がることがあります。 特に高齢者に多く見られます。

  • ウイルス感染
  • ウイルス性の精巣上体炎もあり、代表的な原因は、ムンプスウイルス(おたふく風邪)です。おたふく風邪に感染した際に、精巣や精巣上体にウイルスが伝播し、炎症を引き起こすことがあります。


(症状)
精巣上体炎の症状は、感染の原因や進行具合によって異なりますが、以下のようなものが一般的です。

  • 陰嚢の痛みや腫れ
  • 精巣上体炎は痛みを伴う腫れを引き起こし、特に精巣の後ろ部分に痛みが集中します。痛みは通常、徐々に悪化します。

  • 発熱
  • 感染が進行すると、体温が上昇し、発熱を伴うことがあります。

  • 頻尿や排尿時の痛み
  • 尿路に関連した感染症が原因の場合、排尿時に痛みを感じることがあります(排尿痛)。

  • 陰嚢の赤み
  • 炎症により陰嚢が赤くなることがあります。

  • 吐き気や嘔吐
  • 特に重症の場合、体調不良として吐き気や嘔吐が伴うこともあります。

(検査)
精巣上体炎の診断には、症状や病歴に基づいて、以下のような検査が行われます。

  • 尿検査
  • 尿中に細菌や白血球が存在するかを確認します。尿培養検査により、原因となる細菌を特定することができます。

  • 血液検査
  • 感染症が進行している場合、血液中に炎症マーカー(C反応性蛋白質(CRP)、白血球数の増加)が見られることがあります。

  • 超音波検査
  • 精巣上体の腫れや膿がたまっているかを確認するために、超音波検査(エコー検査)が行われることがあります。

(治療)
精巣上体炎の治療は、感染症が原因であるため、主に抗生物質が使用されます。治療は早期に行うことで、回復が早く、合併症を避けることができます。

  • 抗生物質
  • 細菌性の精巣上体炎の場合、原因となる細菌に適した抗生物質(クラミジアや淋菌に対する抗生物質)が投与されます。軽症の場合は経口薬が使われますが、重症の場合は点滴で投与されることがあります。

  • 鎮痛薬
  • 痛みや炎症を軽減するために、鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェン)が使用されることがあります。

(予防)
精巣上体炎は、性感染症が主な原因となることが多いため、性感染症の予防策が重要です。

  • コンドームの使用
  • 性行為時にコンドームを使用することで、クラミジアや淋菌などの性感染症を予防することができます。

  • 早期の治療
  • 尿路感染症や性感染症の症状(排尿痛や膿が出るなど)が現れた場合、早期に医師に相談し、治療を受けることが重要です。

  • 清潔な生活習慣
  • 性器周辺を清潔に保つことが感染予防につながります。また、頻尿や排尿痛があれば、早期に尿検査を受けることが推奨されます。

(合併症)
精巣上体炎が適切に治療されない場合、以下のような合併症を引き起こすことがあります。

  • 膿瘍の形成
  • 陰嚢内に膿がたまることがあり、その場合切開・排膿が必要になります。

  • 精巣の萎縮
  • 長期間にわたる炎症や感染によって、精巣が萎縮することがあり、不妊症の原因になることもあります。

  • 敗血症
  • 感染が全身に広がると、敗血症(全身感染)を引き起こし、命に関わることもあります。

陰嚢水腫

(原因と病態)
陰嚢水腫は、陰嚢内に過剰な液体が蓄積することで発生する病態です。これは、精巣を包む鞘膜という膜の中に液体が異常に溜まることが原因です。乳児では先天性の要因が多く、腹膜と鞘膜の交通が閉じずに起こることがあります。一方、成人では外傷、感染、腫瘍などが誘因となることがあります。

(症状)
陰嚢水腫の主な症状は以下の通りです。

  • 陰嚢の腫れ
  • 片側または両側が腫れることがあります。

  • 痛みの有無
  • 通常、痛みはありませんが、急激な腫れや感染がある場合は痛みを伴うことがあります。

  • 重い感じ
  • 陰嚢が大きくなることで、違和感や重みを感じることがあります。

(検査)
陰嚢水腫の診断には、以下の検査が用いられます。

  • 視診および触診
  • 陰嚢の腫れの程度や痛みを確認します。

  • 超音波検査
  • 陰嚢内部の詳細を確認し、腫瘍やヘルニアとの鑑別を行います。

(治療)
陰嚢水腫の治療は、原因や症状の重症度に応じて選択されます。

  • 経過観察
  • 痛みがなく、軽度の場合は経過を観察します。

  • 穿刺排液
  • 液体を針で抜き取る方法です。簡単に行えますが、基本的に再発する事が多いです。

  • 手術治療
  • 鞘膜の一部を切除し、液体の再蓄積を防ぐ根治的な方法です。

精巣捻転

(原因と病態)
精巣捻転は、精巣と精索(精巣に血液を供給する血管を含む構造)が捻じれることで血流が遮断される緊急疾患です。速やかに治療を行わない場合には、精巣が壊死してしまいます。原因としては、解剖学的な異常(ベルクラッパー奇形)がある場合や、激しい運動、外傷、または特定の誘因なしに発症することもあります。発症は主に新生児期や思春期の男性に多いです。

(症状)
精巣捻転の主な症状は以下の通りです。

  • 突然の精巣痛
  • 片側の精巣に激しい痛みが生じます。

  • 陰嚢の腫れ
  • 痛みに伴い、陰嚢が腫れます。

  • 精巣の位置異常
  • 正常より高い位置に精巣が移動することがあります。

  • 吐き気や嘔吐
  • 痛みが強いために消化器症状を伴うことがあります。

  • 触診での圧痛
  • 精巣や精索を触ると強い痛みを感じます。

(検査)
精巣捻転の診断は迅速に行われる必要があります。主に以下の方法が用いられます。

  • 問診と視診
  • 症状の経過や陰嚢の状態を確認します。

  • 触診
  • 精巣の位置や圧痛の有無を確認します。

  • 超音波検査
  • ドップラー超音波で精巣への血流を評価します。血流が途絶えている場合、精巣捻転が強く疑われます。

(治療)
精巣捻転は緊急手術が必要な疾患です。治療が遅れると精巣を失うリスクが高まります。

  • 徒手整復
  • 緊急時に外科医が手技で捻じれを元に戻すことがありますが、根治的な治療ではありません。

  • 手術治療
  • ・捻じれた精巣を元に戻し、血流を回復させます。
    ・精巣を固定(精巣固定術)し、再発を防ぎます。
    ・精巣が壊死している場合は摘出が必要なこともあります。

精巣腫瘍

(原因と病態)
精巣腫瘍は、精巣内の細胞が異常に増殖して形成される腫瘍で、男性の生殖器に発生する腫瘍の中でも比較的まれですが、15歳から35歳の若年男性に多く見られます。原因は明確ではありませんが、以下の要因がリスクを高めるとされています。
●停留精巣(陰嚢内に精巣が降りてこない状態)
●家族歴(精巣腫瘍の既往がある家族)
●遺伝的要因や染色体異常
精巣腫瘍は主に「胚細胞腫瘍」(セミノーマと非セミノーマ)に分類され、進行が速い場合もありますが、治療により高い治癒率を誇ります。

(症状)
精巣腫瘍の主な症状には以下が挙げられます。

  • 陰嚢内のしこり
  • 硬い腫瘤が触れることが最も一般的な初期症状です。

  • 陰嚢の腫れや違和感
  • 痛みを伴わないことが多いですが、一部の患者で痛みが生じることもあります。

  • 陰嚢の重さ
  • 腫瘍の増大による違和感や重さを感じる場合があります。

  • 乳房の腫れや圧痛
  • ホルモンの変化によることがあります(まれ)。

進行した場合には、腰痛や腹部のしこり、肺転移による呼吸困難などが現れることもあります。

(検査)
精巣腫瘍の診断には、以下の検査が用いられます。

  • 視診および触診
  • 陰嚢内のしこりや腫れを確認します。

  • 超音波検査
  • 精巣内部の腫瘍の有無や性状を確認します。

  • 血液検査
  • 腫瘍マーカー(AFP、hCG、LDH)を測定し、腫瘍の種類や進行度を評価します。

  • CT検査
  • 転移の有無を確認するため、胸部や腹部を撮影します。

  • 精巣摘出術後の病理検査
  • 確定診断と腫瘍の分類のために行われます。

(治療)
精巣腫瘍の治療は、腫瘍の種類や進行度に応じて決定されます。

  • 手術療法
  • 精巣摘出術(高位精巣摘除術):腫瘍がある精巣を摘出することで、診断と治療を兼ねます。

  • 化学療法
  • 抗がん剤を用いて、転移がある場合や非セミノーマの治療を行います。

  • 放射線療法
  • 主にセミノーマに適用され、腫瘍部位やリンパ節を照射します。

  • 監視療法
  • 腫瘍が初期段階で完全に摘出され、再発リスクが低い場合に経過観察を行います。

尖圭コンジローマ

(原因と病態)
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされる性行為感染症(STI)です。特にHPVの6型や11型が主な原因となります。このウイルスは皮膚や粘膜の小さな傷から感染し、感染部位の細胞が異常増殖して疣贅(いぼ)が形成されます。
潜伏期間は数週間から数か月とされています。性行為によって感染することが一般的ですが、稀に間接的な接触でも感染する場合があります。

(症状)
尖圭コンジローマの主な症状は以下の通りです。
  • 疣贅(いぼ)の形成
  • 性器や肛門周囲に小さな突起状のいぼが現れます。色は皮膚と同じかピンク色をしていることが多いです。

  • かゆみや違和感
  • いぼが増えるにつれて、かゆみや不快感を伴うことがあります。

  • 痛み
  • まれに痛みを伴う場合があります。

疣贅は単発で現れることもあれば、複数個まとまって現れることもあります。放置すると増大し、カリフラワー状になることがあります。

(検査)
尖圭コンジローマの診断には、以下の方法が用いられます。
  • 視診
  • 外陰部や肛門周囲の疣贅を確認します。

  • 拡大鏡検査
  • 疣贅の詳細を確認するために使用されます。

(治療)
尖圭コンジローマの治療は、病変の大きさや数、患者様の状態に応じて選択されます。
  • 薬物療法
  • イミキモドクリーム:免疫応答を活性化させて疣贅を除去します。
    ポドフィロトキシン:疣贅の細胞分裂を抑制する外用薬。

  • 物理的治療
  • 冷凍療法:液体窒素で疣贅を凍結し除去します。
    電気焼灼術:電気を使用して疣贅を焼灼します。
    外科的切除:大きな疣贅や再発例に対して手術で切除します。
    レーザー治療:疣贅をレーザーで蒸散する治療法で、再発リスクを低減する効果があります。

(再発予防)
尖圭コンジローマは再発しやすい疾患のため、以下の対策が重要です。
  • 定期的なフォローアップ
  • 治療後も定期的に診察を受けること。

  • パートナーの検査と治療
  • パートナーも検査を受け、必要に応じて治療を行う。

  • ワクチン接種
  • HPVワクチンは予防に有効です。

ED(勃起障害)

(原因と病態)
EDの原因は多岐にわたり、身体的および心理的な要因が関与します。身体的な原因としては、糖尿病、高血圧、心血管疾患、ホルモン異常、神経障害などが挙げられます。心理的な原因としては、ストレス、うつ病、人間関係の問題などがあります。また、加齢もEDを引き起こす要因となり得ます。EDの病態は、勃起に必要な血流の障害や神経伝達の異常によって引き起こされます。勃起には、陰茎への血液の流入が重要であり、血管が狭くなると勃起が難しくなります。

(症状)
EDの主な症状は、性行為時に十分な勃起が得られない、または勃起が維持できないことです。症状の程度は個人によって異なり、時折勃起できても、頻繁に勃起できない場合はEDの兆候と考えられます。

(検査)
EDが疑われる場合、医師はまず問診を行い、生活習慣や既往歴を確認します。次に、身体的な検査を行い、ホルモンレベルや血流の状態を確認するための血液検査や超音波検査が行われることがあります。また、神経系の評価や心理的な要因を確認するための評価も重要です。

(治療)
EDの治療は、まだ日本では保険適用が認められていないため、自費での治療となってしまいます。薬物療法としては、PDE5阻害薬(シアリス、バイアグラなど)が一般的に使用されます。生活習慣の改善やカウンセリングも治療の一環として行われることがあります。

男性更年期障害(LOH症候群)

(原因と病態)
男性更年期障害は、一般的に40代後半から50代にかけて見られることが多いですが、個人差があります。男性ホルモン(テストステロン)の分泌は加齢と共に減少し、このホルモンの低下が体調にさまざまな影響を及ぼします。その他の原因としては、ストレス、生活習慣(不規則な食事、運動不足など)、肥満、糖尿病、高血圧などが関与することがあります。 テストステロンは、筋力や骨密度、性欲、気分などに重要な役割を果たしているため、その低下は身体的および精神的な問題を引き起こすことがあります。

(症状)
男性更年期障害の症状は多岐にわたりますが、主なものには以下が含まれます。

  • 性欲の低下
  • 勃起不全や性交痛
  • 筋力の低下や体力の減少
  • 体重増加、特に腹部の脂肪の蓄積
  • 不安感、イライラ、抑うつ
  • 睡眠障害(不眠や浅い眠り)
  • 脱毛や皮膚の乾燥、しわの増加

これらの症状が日常生活に支障をきたすことがありますが、原因がテストステロンの低下に起因している場合も多いです。

(検査)
男性更年期障害が疑われる場合、医師はまず問診を行い、生活習慣や症状を確認します。その後、血液検査でテストステロンのレベルを測定し、ホルモンバランスを評価します。また、その他の基礎疾患が影響している場合には、それに関連する検査が行われることもあります。

(治療)
治療は症状や原因に応じて異なります。テストステロン補充療法が有効な場合もあり、経口薬、注射、皮膚パッチなどの方法でホルモンレベルを調整します。また、生活習慣の改善(規則正しい食事、運動、ストレス管理)も治療の一環として重要です。心理的な症状には、カウンセリングや抗うつ薬が有効な場合もあります。
男性更年期障害は完全に治療可能な状態であり、早期に適切な診断と治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

女性泌尿器科

泌尿器科というと「男性が行く診療科」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。また、病院に行くこと自体に抵抗感や羞恥心を感じて、受診をためらわれる女性の方も少なくないように思います。しかし、実際には膀胱炎や尿漏れなど、女性特有の尿のトラブルは多く、日常生活に支障をきたすことがあります。これらは生活の質(QOL)を大きく低下させるだけでなく、場合によっては重大な病気が隠れている可能性もあります。

当院では、女性の皆さまにも安心して受診していただける環境を整えております。清潔感のある院内で、リラックスしてご相談いただけるよう心がけています。また、ご希望があれば女性医師による診察も可能ですので、より安心して受診していただけます。医師やスタッフ一同、患者さまのお気持ちに寄り添いながら丁寧な診療を行います。

女性泌尿器科でよくみられる症状には以下のようなものがあります。
症状がある場合には、お気軽にご相談ください。

切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、突然強い尿意を感じ、トイレに間に合う前に尿が漏れてしまう状態を指します。

(原因と病態)
切迫性尿失禁は、膀胱の筋肉(排尿筋)が過剰に収縮することで起こります。この筋肉の異常な反応により、尿意を我慢することが難しくなります。主な原因として、以下が挙げられます。

  • 加齢
  • 年齢とともに膀胱の機能や神経のコントロールが弱まる。

  • 神経疾患
  • 脳梗塞、パーキンソン病、脊髄損傷などが原因となることがあります。

  • 膀胱の過敏性
  • 膀胱炎や尿路感染症がきっかけで膀胱が敏感になる場合もあります。

  • 生活習慣
  • カフェインやアルコールの過剰摂取、肥満などもリスク因子です。

(検査)
切迫性尿失禁の診断には、以下の検査を行います。

  • 問診
  • 症状の詳細や生活習慣、既往歴を詳しく伺います。排尿日誌の記録をお願いすることもあります。

  • 尿検査
  • 尿路感染症や血尿の有無を確認し、他の疾患との鑑別を行います。

  • 超音波検査
  • 残尿量や膀胱・腎臓の状態をチェックします。

  • ウロダイナミクス検査(必要に応じて)
  • 膀胱や尿道の圧力を測定し、排尿筋や膀胱の働きを詳しく調べます。

(治療)
切迫性尿失禁の治療は、患者さまの症状や生活環境に合わせて行います。当院では、以下の治療法を提供しています。

  • 生活指導
  • 食事と飲み物の管理
    カフェインやアルコールを控え、水分摂取のタイミングを調整します。
    膀胱訓練
    排尿のタイミングを意識的にコントロールするトレーニングを行います。

  • 薬物療法
  • 抗コリン薬: 膀胱の過剰な収縮を抑えます。
    β3作動薬: 膀胱の容量を増やし、尿意を抑える効果があります。

  • リハビリテーション
  • 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)を指導し、膀胱を支える筋肉を強化します。

  • 手術療法(必要な場合)
  • 重症例では、膀胱へのボツリヌス毒素注射や手術が検討されることもあります。

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁とは、咳やくしゃみ、笑ったり、重いものを持ち上げたりした際に、お腹に力が加わることで尿が漏れてしまう状態を指します。特に女性に多く見られる疾患で、生活の質(QOL)に影響を与えることがあります。

(原因と病態)
腹圧性尿失禁は、骨盤底筋が弱くなることで尿道を閉じる力が十分に働かず、腹圧がかかったときに尿が漏れてしまう状態です。特に以下のような要因が原因として挙げられます。

  • 出産による骨盤底筋や組織の損傷
  • 加齢に伴う筋力の低下やホルモンバランスの変化
  • 肥満や長期間の重労働による腹圧の負荷
  • 骨盤手術や放射線治療による影響

骨盤底筋は、尿道や膀胱、子宮を支える重要な役割を果たしていますが、これらの要因により筋力が低下すると、尿を保持する機能が低下します。

(検査)
腹圧性尿失禁の診断では、患者さまの症状や状況を詳しく確認し、身体的・機能的な状態を評価します。主な検査として、尿検査や超音波検査に加え、尿漏れの状況を再現するストレステストなどを行う場合があります。必要に応じて、ウロダイナミクス検査を実施し、膀胱や尿道の機能をさらに詳しく調べることもあります。

(治療)
腹圧性尿失禁は、症状の程度や患者さまの生活環境に応じて適切な治療法を選択します。当院では、以下のアプローチを中心に治療を行っています。

  • 生活指導
  • 生活習慣の改善により症状が軽減する場合があります。体重を減らすことで骨盤底筋の負担を軽減し、尿失禁の改善が期待できます。

  • リハビリテーション
  • 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)を中心に、筋力を強化する方法を指導します。これにより、膀胱や尿道を支える筋肉の働きを改善します。

  • 薬物療法
  • 骨盤底筋体操を継続的に行っても改善しない方に対して薬物療法を行うこともあります。



(手術療法)
症状が重い場合や他の治療で効果が得られない場合、外科的治療を検討することがあります。人工スリング手術や膀胱頸部の調整手術など、症状に応じた方法を選択します。

骨盤臓器脱

骨盤臓器脱は、骨盤内の臓器(子宮、膀胱、直腸など)が、本来あるべき位置から下がり、膣の中や外に脱出する状態を指します。特に出産経験のある女性や加齢による筋力の低下が原因で発症することが多い疾患です。 骨盤臓器脱は、臓器が脱出する部位によって分類されます。膀胱が膣へ下がる「膀胱瘤」、子宮が下がる「子宮脱」、直腸が膣へ下がる「直腸瘤」が代表的です。

(原因と病態)
骨盤臓器脱は、骨盤底筋群や靭帯が弱くなり、骨盤内の臓器を支える力が低下することで発生します。特に以下の要因がリスクとして挙げられます。

  • 出産(特に経腟分娩や多産)
  • 加齢に伴う筋力や組織の弾力性の低下
  • ホルモンの減少(閉経後)
  • 肥満や慢性的な咳、便秘などによる腹圧の持続的な上昇
  • 骨盤や膣の手術後の組織損傷


(検査)
骨盤臓器脱の診断では、患者さまの症状や既往歴についての問診を行い、視診や内診によって脱出の程度を確認します。また、必要に応じて以下の検査を行います。

  • 骨盤内臓器の状態を確認するための超音波検査
  • 排尿の問題がある場合、尿流動態検査
  • MRIやCTを用いた詳細な画像診断(必要に応じて)


(治療)
骨盤臓器脱の治療法は、症状の程度や患者さまの生活スタイルに応じて選択されます。

  • 保存的治療
  • 軽度の場合や手術を希望しない場合、保存的な治療が選択されます。骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)による筋力強化や、ペッサリーという器具を膣内に挿入して臓器を支える方法があります。

  • 手術療法
  • 症状が進行している場合や保存療法で効果が得られない場合、手術を行うことがあります。経腟的または腹腔鏡下で行う方法があり、患者さまの状態に合わせて最適な術式を選択します。手術では、骨盤底の再建や臓器を支えるためのメッシュ素材の使用などが行われます。

尿道カルンクル

尿道カルンクルは、尿道の出口付近にできる小さな柔らかい隆起物で、多くの場合、閉経後の女性に見られる良性の疾患です。主に痛みや違和感、出血などの症状が現れることがありますが、適切な診断と治療によって改善することが多いです。

(原因と病態)
尿道カルンクルは、尿道周囲の粘膜が薄くなり、炎症や刺激によって発生します。主な原因として以下が挙げられます。

  • 閉経後のホルモンバランスの変化(エストロゲンの減少による粘膜の萎縮)
  • 慢性的な炎症や尿道への刺激
  • 長期間の圧迫や摩擦

尿道カルンクルは一般的に良性の疾患で、がん化する可能性はほとんどありませんが、見た目や症状が他の疾患と似ている場合があるため、正確な診断が重要です。

(検査)
尿道カルンクルの診断は、視診と触診によって行われることが一般的です。以下のような検査を併用して、他の疾患との鑑別を行う場合があります。

  • 尿検査で炎症や感染の有無を確認
  • 超音波検査で尿道や膀胱の状態をチェック
  • 必要に応じて生検を行い、良性であることを確認


(治療)
  • 保存的治療
  • 軽度の場合や症状がない場合は、経過観察が選択されることがあります。また、炎症や痛みがある場合には、外用薬(エストロゲン軟膏や抗炎症剤)を使用して症状を緩和します。

  • 外科的治療
  • 症状が重い場合や保存療法で効果が得られない場合、外科的切除が検討されます。

当院で可能な検査

超音波検査

前立腺肥大症や、尿路結石、腎腫瘍、膀胱腫瘍、精巣腫瘍、膿瘍などを調べることができる痛みのない検査です。ベッドに仰向けになり、ゼリーを塗った超音波プローベを腹部にあてて検査を行います。泌尿器科の検査では食後でも検査は可能ですが、尿がたまっている状態でないと検査が出来ません。腎癌、精巣静脈瘤、精巣捻転症に対しては血流のわかるドップラー法を使用してより詳細な診断を行うことが出来ます。当院では最新のエコーを取り入れ、検査後にはデジタル化した鮮明な画像を一緒に見ていただきながら分りやすく説明を行っています。

血液検査

血液は、主に赤血球や白血球、血小板といった血球と、血漿と呼ばれる液体成分で構成されています。そのほかにも、蛋白質(アルブミン、グロブリン、抗体、酵素など)、脂質(中性脂肪、コレステロールなど)、ブドウ糖、電解質(カルシウム、マグネシウムなど)、無機質(鉄、亜鉛など)、分解物質(尿素、尿酸など)といった多くの成分が含まれています。血液中に含まれるこれらの成分の値を測定することで、異常がないかを調べます。前立腺癌健診で測定されるPSA(前立腺特異抗原)は前立腺上皮から分泌される蛋白質です。

全自動血圧計

待合室に自動血圧計を設置しております。左右どちらの腕でも、車いすのままでも測定可能です。不規則脈波(IHB:Irregular Heart Beat)検知機能にて血圧測定中の脈間隔を測定し、脈の揺らぎを監視します。脈の揺らぎは、ストレス、運動不足、疲労、心臓病や甲状腺疾患など様々な原因で起こります。
血圧は来院してすぐに測定すると高く出るので、少し安静にしてから測定を行って下さい。また尿を我慢している状態でも血圧は高くなりますので、尿検査がある方は排尿後に血圧測定を行って下さい。

紹介先病院

当院では近隣の総合病院と連携して地域医療を行っております。
入院や専門的な検査が必要な場合には、最適な医療機関をご紹介いたします。
また、患者様がご希望する医療機関にもご紹介する事も可能です。

自費診療

当院では自費診療でED治療、AGA治療、男性ブライダルチェックを下記価格にて行っております。
ご希望の場合は、診察時にご相談ください。
診察料
価格
初診料 2,000円
再診料 1,000円
ED
当院では自費診療で下記価格にてED治療を行っております。
価格
タダラフィル
(シアリスのジェネリック医薬品)
1錠1,400円
シルデナフィルクエン酸塩
(バイアグラのジェネリック医薬品)
1錠1,100円
薬の処方は1回10個までとさせていただきます。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお声掛けください。
AGA
プロペシア(一般名:フィナステリド)は、男性型脱毛症(AGA)治療に高い効果を示す内服薬です。当院では、適切な診断と丁寧なカウンセリングのもと、プロペシアを用いた治療を提供しています。
プロペシアの特徴
5α-還元酵素を阻害し、DHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑制
男性型脱毛症診療ガイドラインで最高ランクの推奨度A1
毛髪の密度増加と軟毛化の抑制に効果的
期待される効果
  • 脱毛の進行を遅らせる
  • 毛髪の成長を促進
  • 毛髪の太さや密度の増加
治療の流れ
STEP1 初診時の詳細な問診と検査
STEP2 医師による適切な処方
STEP3 定期的な経過観察と調整
■ 注意事項
  • 女性や毛包が完全に消失した方には効果がありません。
  • 継続使用が必要で、中止すると効果が失われます。
  • PSA値に影響するため、前立腺がん検査の際は医師に相談が必要です。
■ 副作用について
主な副作用には以下のようなものがあります
  • 性機能関連(1〜5%程度):性欲減退、勃起機能不全、射精障害
  • 皮膚症状(頻度不明):そう痒症、じんま疹、発疹
  • その他(まれ):乳房圧痛・肥大、抑うつ症状、めまい
副作用の発現には個人差があり、服用開始直後や長期服用後に現れる場合があります。違和感を感じた際は速やかに当院にご相談ください。
プロペシアは効果的なAGA治療薬ですが、適切な使用と定期的な経過観察が重要です。当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。
AGAでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

当院では自費診療で下記価格にてED治療を行っております。

AGA治療 価格
フィナステリド (プロペシアのジェネリック医薬品)
28日分 5,500円
84日分 16,000円

初回は副作用の確認のために、28 日分のみとさせていただきます。

男性ブライダルチェック
結婚前などに行うヘルスチェックの事です。自分自身やパートナーの感染リスクを知るために行う性感染症を中心とした検査です。(通常の健康診断では行わない項目となっております。)

ご結婚を予定されていない方、独身男性や既婚の男性なども含めてすべての方が対象です。

感染症は、自分の健康を損なうだけではなく、現在、または未来のパートナーの健康を損ね、また不妊症の原因となることもあります。 パートナーへの思いやりとして、妊娠・出産への前準備として、ブライダルチェックを受けて、自分の健康を確認することはとても大切なことです。
検査内容
  • クラミジア尿道炎、淋菌性尿道炎
  • 肝炎検査(B型肝炎、C型肝炎)
  • 梅毒検査
  • HIV検査
費用
診察料、診断書発行料、税込み 12,000円

血液検査と尿検査を組み合わせて行います。
検査時間は30分程度です。
検査結果は1~2週間程度で判明いたします。